6月の中旬、そろそろ全国的に梅雨入りがはじまる頃、
山梨のサントリーさんの登美の丘ワイナリーの見学に参加してきました。

ここを訪れたのは2回目。前回は新酒の発売直前の10月の終わり。
収穫を終えて新酒を待つばかりのタイミング。

今回は新緑のグリーンが映えるワイナリーの中で、
少しずつ小さな実をつけつつあるブドウたちが待っていました。
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日本ワインと向き合い始めたのが2016年。
お酒は大好きだけど、ワインの事にはまだまだ知識も浅く、
それでも産地視察を始め日本ワインの背景や合わせるお料理に触れる事で
少しずつ小さな実をつけ始めているような気がしますが、
私のその実が熟成したワインになるのはまだまだ先なんだろうな〜。

もっと知りたいという思いから最近は「神の雫」を読み始めてます。
いくつか本も見たんだけど、文字ばっかりで頭に全然入ってこなくて(笑)
もっと早く読み始めればよかった〜。

本当に奥が深いワインの世界。
そうなるのも事実、ワイン造りへ向けての研究と経験、そして熱意。
そのマリアージュがあるこそなんだと今回の産地見学では感じました。

世界に評価される国内最高峰の日本ワイン

100年を迎える登美の丘ワイナリー。
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「登美 赤 2013」が「インターナショナル・ワイン・チャレンジ
(IWC:International Wine Challenge) 2018」の日本ワイン(赤)部門において、
金賞に加え、部門最高賞であるトロフィーを受賞しました。
このコンクールにおける日本ワインのトロフィー受賞は初となるそうで、
まさに100年の歴史に輝かしい栄光を刻まれたのです。

伝統と新しい風から生まれるオリジナルさ

新しい顔ぶれにチェンジなサントリー登美の丘
新所長の庄内さん、そして、ブドウ栽培担当責任者、愛称ゲンちゃんこと和田元気さん。
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お二人に案内していただきました。
所長は以前 登美の丘ワイナリーにてお仕事をされていたそうです。
数年後別の部署から戻ってきてみると、当初とは違い、
この5年で、畑もワイナリーの設備がものすごく変わったと話されていました。
受賞した「登美 赤 2013」が作られたのがまさに新設備などを導入した年だそうです。


進化する日本ワインの鍵

新醸造棟
品種を分けてタンクに入れられるように小さめなスケール

圧搾
大きなものと小さなものとサイズに分けて使い分ける事で品質のアップに

ブドウの個性を活かす
ブドウの個性を消さない作り方を目指し、
樽熟成が必要でなければ樽を使わず、必要ならば樽で熟成させるなど、
毎年同じ仕込み方にはしていない。
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熟成の際はブドウの個性に合わせて
樽のメーカー、樽の板の焼き方など適した樽で熟成させます。

「登美」以上を目指す新しい畑
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ブドウ栽培担当責任者のゲンちゃんは大の果物好きで果物科のある学校で
学んだまさに果物のスペシャリスト。
ワインに出会う前はジャムのお仕事をしていたそうです。
今はブドウを一番愛しているんだそう(笑)

それだけあってブドウにかける愛情も熱心です。
設備が向上された今、畑の見直しにも力を注いでいます。
日本ワインだからこそ、日本を代表する甲州の新しい畑ができていました。

より高品質を目指して「棚」からヨーロッパ式の「垣根」へ
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垣根にすることでブドウの取れる量は減るそうです。
ただその分、凝縮したブドウが獲れるようになるそうです。

変えたことにより、ブドウの質は上がるものの、ただ、見守るだけではブドウは育ちません。
いかにブドウが美味しくなるように、剪定の技術や手間もかかります。
それにはゲンちゃんの果物に携わる経験こそが必要となるのです。
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この作業は一例ですが、ブドウが伸びて行くときに成長ホルモンが出るそうなんです。
そのままにしておくと、先舳先へと、どんどん伸びてしまうので栄養が散漫になります。
開花や結実につなげていけるよう、
そこに芽傷バサミを使って傷をつけることで、樹に勘違いをさせホルモンを止めるのだそうです。

良いブドウを作るには
成熟を見ながら「待つ」「見る」「経験」が必要なのだそうです。

ブドウにかける情熱。
この甲州が見事受賞した「登美 赤 2013」を超えるワインになる日も
そう遠くない未来かもしれません。
畑での力説するゲンちゃんを思い出しながら口にする日が楽しみです。

受賞ワインテイスティング

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輝かしい受賞をした「登美赤2013」も含め、5種のワインをテイスティング。

ジャパンプレミアム甲州 2016
注いだ時の香りはゆず、かぼす、すだちなど柔らかい和の柑橘。
味わいは穏やかで心地よい酸、飲み飽きないのでいろんなお料理も合う。


登美の丘ワイナリー 登美の丘 甲州 2017
遅摘みのため、ブドウの熟し方も違い、ブドウの良さを引き出すために、
初のタンク熟成100%。※2016は 樽熟成:28%、タンク熟成:72%(シュールリー)

和の柑橘に青リンゴ、洋ナシ、蜜、スパイシー、ハーブなど
爽やかなクセがなく飲みあきしない味わい。
2016に比べると心地よい渋みや複雑さが出て、ワインと料理を両方引き立てるような仕上がりのワイン。



登美の丘ワイナリー 登美の丘 赤2016
初のマスカットベーリーA0.3%のバランスで仕上げた。
自国産のオリジナリティにトライしたワイン。
バラ、スミレなど赤紫系の花の香りと、小粒のチェリーを想わせる香りに加え、
僅かにブレンドしたマスカット・ベーリーAの甘い香りが全体を優しく包み込んでいく。
エレガントな果実香とふくよかな味わい。



ャパンプレミアム 岩垂原メルロ 2013
ワイルドで色がしっかり。
スパイシーで胡椒やドライフルーツのような干した果実に甘い香り。
樽の特徴も出ていて柔らかく凝縮した味わい。



登美の丘ワイナリー 登美 赤 2013
栄冠に輝いた受賞ワイン。
アルコール度、成分的にもしっかり、黒い香り、チョコレートのような風味
柔らかくカベルネの骨格が現れる。
ワイルドな岩垂原に比べ、上品な味わい。
熟成のポテンシャルが非常に高い。



土地のお料理とのマリアージュ

今回の懇親会と土地のお料理とマリアージュは「手打ちそば 奥村本店」にて。
創業は江戸時代の寛文年間、たいへん由緒あるお店だそうです。
いつもとはちょっと雰囲気の違うマリアージュにて発見がたくさんあって
面白いラインナップでした。

ワインラインナップ

ジャパンプレミアム 甲州 2016
Tomi No Oka (Red) 2015 登美の丘 赤 2015
Tomi Réserve Spéciale 2005 登美 レゼルヴ スペシャル 2005
(これ大変貴重だそうです)

先付
椎茸納豆・ブリュゴーニュ風ガーリックトースト
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お蕎麦屋さんならではのワインに合わせた先付。
椎茸納豆が実に斬新でした。エスカルゴバターな雰囲気。
エスカルゴのお料理はブルゴーニュ地方の料理なのでカジュアルなブルゴーニュの白(シャルドネ)
などに合わせることが多いのだそうです。
ジャパンプレミアム 甲州 2016ではちょっと納豆が勝ってしまった感じがしたので、
軽め納豆のひきわりとかでちょっと実験してみようかな〜と。
今後の考察の視野にもなりました。

八寸
牡蠣旨煮・鯛の野菜巻き木の芽ドレッシング・エビとオクラのゼリー寄せ
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赤ワインでも白ワインでも相性良さそうなラインナップ。
それぞれが美味しかったです。もちろん乾杯ビールととも♡

お造り
鮪の焼き霜 黄身醤油
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このお料理とTomi No Oka (Red) 2015 登美の丘 赤 2015の組み合わせ、
美味しくて、面白かったです。
お醤油と鮪の赤身に濃厚な卵黄がなんだかお肉食べているみたいでした。
ユッケに赤ワインな感じかな?

炊き合わせ
冬瓜と湯葉巻き 海老味噌 針柚子
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ジャパンプレミアム 甲州 2016に合わせて楽しみました。
和柑橘の香り 青柚子と相性が良さそうだな〜と思って。
甘めで旨味があるお味噌とあっさり冬瓜ともマッチしていたと感じます。

焼き物
かじき鮪の葱味噌焼
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赤味噌にネギを合わせたソース。
血は九州だけど、私は愛知県育ちだったのでなんだか懐かしかったです。
ほんのり苦味と甘味がある赤ワインと良さげでした。

油物
ぎゅう竜田揚げ 潰し黄味おろし
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ワインとの相性とか別にしてこれ、非常に好きだった〜(笑)
また食べたい!
ここでサプライズでの登場のワイン。
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ラベルの左下に通し番号があるのです!

Tomi Réserve Spéciale 2005 登美 レゼルヴ スペシャル 2005

特に気候に恵まれた優良年にだけつくられるフラッグシップワイン「登美」の長期瓶熟品。
登美の丘ワイナリーの瓶熟庫でゆっくり熟成の時を重ね、長期熟成ならではの柔らかさ、
まろやかさを備えた魅力的な味わいが愉しめるワイン。

生産数は720本だそうで、その中の278本目
空き瓶を記念にいただいて帰りました(笑)

樽の香り、ずっしり感、苦味のような甘味のような複雑感。
お肉にぴったりでした。

強肴
翡翠茄子帆立の土佐仕立て
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お食事
割子蕎麦 純手打ちそば
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お蕎麦って白ワインと赤ワイン どちらで合わせたらいいんだろう。
麺だけ考えると白っぽいけど、ツユを考えると赤もいいのかな?
わさびも入れるしな、ねぎも入れるしな〜。
本当に初心者なので、結構悩みました。
今後の課題。

純手打そば 奥村本店 山梨県甲府市中央四丁目八番十六号
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お家で楽しむ日本ワインレシピ3選

先日も「マツコの知らない世界」でも特集されていた日本ワイン。
こらからブームの兆しは間違いなさそう。

お家でも楽しめる日本ワインに合わせたレシピを過去記事からご紹介します。
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合わせた日本ワイン
サントリージャパンプレミアム マスカット・ベーリーA ロゼ 2014

あけた瞬間、イチゴの様なフルーティな香りが立ち上る
サントリージャパンプレミアム マスカット・ベーリーA ロゼ 2014
ほのかな甘さでさっぱりとした酸味で飲みやすくいので、
甘めの胡麻豆腐に鰻のタレの雰囲気に合わせました。

このワインはサクラワインアワード2016で
「焼鳥に合うベストワイン」に選ばれたんだって〜
塩でもタレでもどんと来い!だそうです(笑)

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合わせた日本ワイン
日本ワイン サントリージャパンプレミアム 甲州 2014

味噌とたくあん ワインと同じ発酵された食品をプラスで
相性も抜群!たくあんの甘さ、お味噌の塩気と旨味が日本ワインにとても合います。
とてもスッキリとしていて飲みやすくさっぱり辛口
どんなお料理にもあう日本ワインです
入手情報によるとワインの中では鉄分が少なくお刺身などの生臭さを感じず楽しめる
とのこと♪

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合わせた日本ワイン
登美の丘ワイナリーシリーズ 登美の丘 赤 2013

ガッツリ牛ミンチを閉じ込めた肉感あふれるレンコンのはさみ焼きです
しっかりお肉を活かしてつなぎ無し!

エレガントな果実の香りとふくよかな味わいで
お肉×お醤油味にベストマッチでした
力強さはありながらも柔らかいタンニンなので、
和食にあわせると邪魔せず、お互いを持ち上げ寄り添ってくれる感じ。
すき焼きとかに合わせてもピッタリ♪


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レシピブログさんの「世界一楽しいわたしの台所」にてご紹介していただいてます


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